研究室紹介

電気・電子通信コース

原田 知親 研究室

  • テーマ:限られた電力で駆動する極低電圧動作集積回路•センサとIoTを駆使した行動の「見える化」の研究
  • キーワード:極低電圧低電力化,集積回路,センサ
  • 分野:電気電子工学
  • 専門:知能集積回路工学、MEMSセンサ、LSI設計

研究室URL

http://harada-lab.yz.yamagata-u.ac.jp/

業績URL

http://yudb.kj.yamagata-u.ac.jp/html/175_ja.html

自己紹介

原田 知親

研究概要

内容

 集積回路は日常生活に欠かせない、陰で支えている技術(電化製品には必ず入ってます)です。今後、携帯電話やロボット、生体などに搭載するには、電池などの限られた電力しか供給できない状態で、センサや集積回路の駆動時間を長くする必要があります。よって、回路全体の消費電力を低くする技術、できるだけコンパクトに作る技術が今後必要不可欠となります。そこで、本研究室は、電子工学だけでなく、情報科学の分野も含めたマルチな研究を展開しております。以下に具体的な研究について3つほどご紹介します。

(1)限られた電力で駆動する集積回路

太陽電池やバッテリーで回路の長期駆動を実現するために、電源電圧0.5~0.6Vで動作するセンサ後段の情報処理回路の研究を行なっております。具体的には、アナログ情報を時間軸上に持たせたPWM信号による0.5V駆動アナログ差分絶対値回路や、新しい収束アルゴリズムによる完全ディジタルPLL回路の研究、等です

(2)MOSFET構造を利用したスマートセンサ素子

本研究室では、ソース・ドレイン方向に垂直な端子を複数追加し多端子化した多端子MOSFETを開発しました。これにより、回路の1構成素子としてのMOSFET動作はもちろんのこと、温度や応力・磁界検出・電流変化など様々な物理量を、読み出し用のMOSFETなしで、たった1つの素子のみで計測できるようになりました。また、多端子MOSFETを8角形状にすることで、物理量だけでなく、8方向の応力や磁界等の印加方向を同時に計測することができます。今後は、生体センサへの展開やアレイ化による分布測定、センサ・回路設計用共通プラットフォームデバイスとしての確立を目指していきます。

(3)IoT/ICTを駆使した人や物の行動の「見える化」

加速度・温度・湿度・気圧などの様々なセンサをRaspberry PiやArduinoなどのマイコン基板と一緒に用い、意外な使い方をすることで、数値化が難しかった人・物の行動(睡眠・物の挙動・癖・コミュニケーション・動物の行動など)を計測するデータ取得システムとそのネットワークシステムを試作し、長期運用しております。実際に車に搭載して挙動を調べたり、図3のような小型センサプローブを枕の下に設置して、1年以上の長期にわたって睡眠状態を計測したりしています。得られた様々なデータは、共同研究している先生方のご協力で様々な解析等を実施しております。

図解

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