小池 邦博 研究室
- テーマ:界面制御による省レアメタル強力磁石の開発
- キーワード:永久磁石,界面制御,薄膜プロセス
- 分野:数物学
- 専門:磁性材料学、薄膜工学
研究室URL
http://i-physics.yz.yamagata-u.ac.jp/
業績URL
http://yudb.kj.yamagata-u.ac.jp/html/349_ja.html
自己紹介
研究概要
内容
電気やハイブリット自動車,エアコン,風力発電機などに搭載され る高性能モーターやジェネレーターには,ネオジム焼結磁石が用いられています.この磁石は埋蔵量に限りのある貴重な資源である「レアメタル」のディスプロシウム(Dy)を10%も添加することで、耐熱性を高め,辛うじて高温環境での使用が可能となっています。
しかし、ネオジム磁石の磁石性能(保磁力)は理論値の10%程度に留まっています.これはNd2Fe14B結晶粒界で結晶磁気異方性が小さくなる弱点があり、そこを起点として逆磁区が核生成するためと考えられています。そこで、研究室では、Dyの使用量を削減するために、Nd2Fe14B相と粒界相との界面状態を制御することで,永久磁石の性能を向上を目指しています。
研究室では焼結磁石と同等のミクロンサイズからナノサイズまでの高品位なNd2Fe14B単結晶粒子とNd-rich相と呼ばれる粒界相から成るモデル界面を薄膜プロセスによって形成しています。これらの試料のナノレベルの微細構造と保磁力の関係を解明しすることで、保磁力を向上させるのに最適な微細組織や界面構造を他大学・研究機関との共同で解明し、その結果を磁石メーカーに提案することで、より高性能なNd2Fe14B焼結磁石の開発を行います。